「証拠がないならどうしようもない」──そう突き放された私に、手を差し伸べてくれたのは、民間の支援でした。
“前に進んでもいい”と感じられた、その理由とは。
「被害届すら出せなかった私」──民間の力で一歩前に進めた理由
最初は、夜中に届く無言のメッセージや、誰かに見られているような感覚でした。
けれど、相談しても「それだけでは警察は動けません」と言われ、被害届すら出せませんでした。
家族にも「気のせいじゃない?」と返され、誰にも信じてもらえない状況に、私は言葉を失いました。
怖かったのは、“何が起きてるかわからないこと”ではなく、“誰も信じてくれないこと”でした。
そんな中、ネットで偶然見つけた民間の相談窓口。
「証拠がなくても話を聞きます」「一緒に整理していきましょう」──その言葉に、初めて涙が出ました。
探偵の方や、共感の会の支援者たちは、私の感覚を“否定せず”に受け止めてくれました。
行動記録の書き方、スマホの履歴の見方、何を記録として残せるかを一緒に考えてくれたのです。
それは「犯人を捕まえる」ような派手な話ではありません。
でも、“自分の感じていることを言葉にしてもいい”と思えたことが、私にとっては何よりの一歩でした。
いま私が言えるのは、「公的に動けなくても、救いはある」ということです。
被害届が出せなかった自分を責める必要なんて、ありませんでした。